真空管の交換で音が変わる理由を解説【100本交換してわかったこと】

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こんにちは、ミヤ( @yo_ta2202)です。

「真空管の交換で音が変わる」

とくにヴィンテージ真空管に交換することで音が良くなると言われてきました。
ハッキリとした根拠がなく、ちょっとオカルトじみた話に聞こえますよね。

今回は「真空管の交換で音が変わる理由」を解説していきたいと思います。

・真空管の交換で本当に音が変わるのか知りたい!

・真空管の性能差で音が変わるのか知りたい

・真空管の具体的な音の特徴がしりたい!

こんな疑問に答えていきます。

本記事の内容

  • 【真空管の交換】音が変わるその理由を解説【100本交換してわかったこと】
  • 真空管の性能によって音が変わる理由
  • 【高音質】真空管の音を3つのメーカーで解説

この記事を書いている僕は真空管アンプの使用歴が5年以上。
真空管の総保有数が100本ほど。

現在はWoo Audio 「WA22」,「WA8」という純粋な真空管アンプを使って、トータル100以上の真空管を交換して楽しんでいます。

 

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この記事を読むことで真空管を交換する楽しみが得られますよ。
なぜなら、僕が実際に100本近い真空管を交換することで音の変化を体感できたからです。

【真空管の交換】音が変わるその理由を解説【100本交換してわかったこと】

結論、真空管を交換することで音は変わります。

ヴィンテージ真空管といわれる、真空管の全盛期につくられたものはその傾向が強いです。
理由としては以下のとおりです。

  • 製造工場や製造年式による差
  • メーカーの技術力による差
  • 真空管を使う目的で作りが変わるから

ネタばれすると、音の変化が微々たるものから、明らかに違いを気付けるレベルまで幅があります。

製造工場や製造年式による差

ヴィンテージ真空管は、製造工場や製造年式で音がかわってきます。
なぜなら、同じメーカーの真空管であっても製造する工場が違ったり、内部構造が変更されていたりするからです。

たとえば「Sonotone」というメーカーがあります。

Sonotoneはアメリカのメーカーです。
真空管ラベルを見ると「Made in USA」のほかに「Made in Holland」、「Made in England」「Made in Germany」などの表示があります。

アメリカ本国で作られた5Y3G真空管。


PhilipsがOEM元のGZ34真空管。

このことから、アメリカの自社だけではなく、他社メーカーの真空管を採用していたのがうかがえます。
いわゆるOEMですね。

真空管のロゴやパッケージはSonotoneでも、中身は他社の真空管ということ。
つまり、その時点で出てくる音にも違いが出てくるわけです。

当時の真空管はOEMが多い

OEMは当時、いろんなメーカーで行われていました。

具体的には、Philips傘下のメーカーでは相互OEM(Amperex,Mullard,Valvo,Rrimar)
Raytheon,松下,Tomson,CSFが相互OEM。

有名どころだとRCA,GE,Westinghoseなども相互OEMをしていたんです。
お互いにライバル関係なのにおもしろいですね。

ひとつのメーカーでも、OEMされた真空管があるので(ブランドはRCAなのに中身はGE製など)その時点で音が変化してきます。

メーカーの技術力による差

真空管の音が変化する理由として、メーカーの技術力も大きく関係してきます。

真空管の製造方法はメーカーによって個性が出ているのでその差も音質に影響しています。

真空管を使う目的で作りが変わるから

技術面を深掘りすると、真空管には大きく分けて2種類の使用目的があります。

・民生用
・軍用

民生用は、一般の方でも入手可能なラジオなどに使用されていました。
通常の真空管ですね。

一方、軍用目的の真空管、いわゆる軍用管とよばれるタイプですね。

軍の要求・用途に合わせて設計がされています。
振動・衝撃対策、長寿命対策がメインでした。

強化パーツを組み込んだ真空管といったイメージです。

真空管の性能によって音が変わる理由

基本的にメーカーは違っても、同じ名称の真空管であれば、出てきた音に大きな違いは感じません。
たとえば、6111という名称の真空管なら、どのメーカーでも6111という規格ならそこに大差はありません。

高信頼管

しかし、高信頼管と呼ばれるヴィンテージ真空管であれば、音の変化を体感しやすいです。
高信頼管を製造していたメーカーを紹介していきますね。

・RCA→Premium
・GE→5STAR
・Sylvania→Gold brand

真空管マニアには有名どころのメーカーです。

RCAはPremiumを、GE(General Electric)は5STARを、SylvaniaであればGold Brandという高信頼管を生み出しました。
上記3社は基本的に同じような施策をしていますが、その中でもGE 5STAR管は格別。
詳しく見ていきますね。

GE(General Electric) 5STAR


パッケージと真空管に5つ星の印刷がされているのが5STAR管の証。

5STARはGE真空管の最上級グレードのことです。

専用のラインで限られた熟練工が高品質パーツでくみ上げたという記録が残っています。


厳しい検査にパスしたものだけに5STARの称号が与えられました。

当時の価格も5STAR管は非常に高価だったそうです。

軍用管と高信頼について

軍用管、高信頼管はそれぞれで少し意味合いが違います。

繰り返しにはなりますが、
軍用管は振動や長寿命対策など軍の要望にあわせて作られたもの。

高信頼管は、
1950~1960年代頃に激化した真空管メーカーどうしの競争の中でうまれたスペシャルな真空管です。

いわば、最高ランクの真空管。
このような微妙な違いがあり、ややこしいのですが参考までに書きました。

【高音質】真空管の音を3つのメーカーで解説

真空管の性能面の解説をしてきました。

そこで、僕がWoo Audio WA22で100本ほど音楽を聴いた中で、間違いなく高音質だと感じた真空管メーカーを紹介しますね。

高音質に感じた真空管メーカーは以下のとおり。

①M.O.Valve
②Bendix
③Western Electric

この3社がずば抜けていました。

M.O.Valve社(Marconi-Osram Valve Co. Ltd.)

ヨーロッパの真空管ブランドです。
市場では、g.e.cOsramMarconiの各ブランド名で見かけますね。
ロゴやブランド名が違いますが中身は同じです。

パッケージのデザインや真空管そのものの美しさにまで力が入った数少ないメーカー。

そのサウンドはマイルドで倍音が響きわたる特徴があります。

HI-FIな傾向ではなく、音楽性豊かでリアルなサウンドを鳴らします。

Bendix

知る人ぞ知る、超ハイスペックなアメリカの真空管メーカー「Bendix
情報自体が少なく、真空管の貴重性も非常に高いです。

というのも、Bendixは民生用真空管をつくらず、軍用に特化した真空管を製造していたようです。

技術力だけで見れば真空管の頂点に立つレベル。
なぜなら、ノイズというノイズをまったく発しません。
静粛性が高く、出てくる音には厚みがあり、全帯域がパワフル。

外観はぱっと見、普通の真空管のように見えますが、内部構造が特殊なんです。

マイカの厚み、サポートピンの太さ、ゲッターの散布量。
どれをとっても普通の6080とは明らかに違います。
とくにプレートに「カーボングラファイト」とよばれる素材を採用しています。

Western Electric

三極管・300Bで有名な、多くの真空管マニアが愛する「Western Electric
Woo Audio WA22では421Aが使えます。

世界一高音質な真空管です。
理由は真空管の最終形態で、直進性が非常に高いから。

どんな真空管も、音質だけを追求するならWestern Electricには勝てません。
一聴してすぐ気づくレベルで音が良いです。

とはいえ、この3つのメーカーは現在ではなかなか入手が困難です。

Western Electricは市場に溢れていますが、音が良い1940~1960年代の球はかなり減ってきました。
高音質な真空管を入手するためには、小まめなリサーチが必要となります。

※ヴィンテージ真空管を入手する際は、真空管試験機などで測定されたものを選びましょう。
内部でショートしている真空管を使うと、アンプやヘッドホンの故障リスクとなります。

» 真空管の交換時期を見極める3つのこと【100本交換したマニアが語る】

真空管の交換方法に関してはこちら

» 真空管の交換方法【簡単な3つの手順】

【真空管の交換】音が変わるその理由を解説まとめ

本記事では、「【真空管の交換】音が変わるその理由を解説【100本交換してわかったこと】」について書きました。

Woo Audio WA22で使用可能な真空管はほぼ試しましたが、真空管の交換で音はかならず変化します。

お使いの真空管アンプでもいろいろ真空管を交換して音の変化を楽しんでみて下さい。
繰り返しになり申しわけないのですが、試験機で測定されていない真空管には要注意です。

今回は以上となります。

それでは、ミヤ( @yo_ta2202)でした。