真空管の選び方マニュアル【良い球でアンプを楽しもう】

真空管

真空管 選び方

真空管の選び方を知りたい人「真空管を購入したいけど、選び方ってあるのかな?できればビンテージ真空管も使ってみたいけど、果たして大丈夫なのだろうか。真空管をいい音で楽しみたい!」

こんな疑問に答えています。

この記事を書いている僕は、真空管を100本以上取り扱ってきました。

その中で得た、真空管選びのコツをご紹介します。

この記事の目次

真空管の選び方マニュアル【良い球でアンプを楽しもう】

真空管の選び方マニュアル【良い球でアンプを楽しもう】
真空管の選び方は下記のとおりです。

  • 選び方①:真空管の「種類」を確認する
  • 選び方②:內部測定されている球を選ぶ
  • 選び方③:外観から真空管を確認する

上記のとおりで、わりとシンプルです。
それでは、順番にみていきましょう。

選び方①:真空管の「種類」を確認する

まずは、交換をする真空管の種類を理解しましょう。

真空管の種類は主に下記の3つになります。

  • その①:出力管(電力増幅管)
  • その②:ドライバー管(電圧増幅管)
  • その③:整流管

上記のとおり。それぞれの各段にて、使う真空管の「種類」が変わります。
まずは、真空管アンプで使用可能な「真空管規格」を把握しましょう。

なお、真空管の交換方法に関しては「真空管の交換方法【簡単な3つの手順】」で解説していますので参考にしてみて下さい。

真空管の「名称」も確認しよう

続いて、真空管の「名称」を確認しましょう。
具体的には下記のとおりです。

  • その①:出力管(電力増幅管) 6AS7G、6080、5998、421A
  • その②:ドライバー管(電圧増幅管) 12AU7、ECC88、6SN7
  • その③:整流管 5Y3G、5AR4、274B

上記の[赤マーク]で囲った箇所が、真空管の「名称」となります。
お使いの真空管アンプにより、真空管は変わりますのでご確認下さい。

選び方②:內部測定されている球を選ぶ

ここが本記事の最重要ポイントです。

真空管を選ぶときは、必ず內部の特性や異常がない真空管を選ぶ必要があります。

なぜ?:機材を壊すから【失敗談】

真空管 寿命
真空管の知識がなかった頃、僕はヘッドホンやアンプを壊した経験があります。
「精密測定をされていない真空管」を使ったのが原因でした。

內部でショート、またはリークしている真空管を使うと、プレート電流がヘッドホン側に流れてしまします。

ヘッドホンのドライバーユニットや、アンプのコンデンサー、出力トランスが壊れる可能性があります。

つまり、安いからという理由で、精密測定されていない「オークション」などで手に入れた真空管を使うのはかなり危険だということです。

ヘッドホンを壊した過去については、「Focal Utopiaを修理に出すための5ステップ【徹底解説】」で触れていますのでそちらに譲ります。

選び方③:外観から真空管を確認する

外観からも判断をしましょう。
外側から確認できるポイントは3つあると思います。

  • ポイント①:ゲッター膜
  • ポイント②:ガラスのヒビ割れ
  • ポイント③:ピン折れ

上記のポイントをまずは確認しましょう。

真空管の外観から「不良球」だと判断するのはわりと難しいです。
とはいえ、「不良球」を掴まないためにもしっかり確認しましょう。

不良球って何?

真空管 寿命
明らかに管内のゲッターが抜けきっており、オシャカになった真空管のこと。あるいは、寿命が尽きかけていたり、內部リークしている真空管を指します。

たまにオークションで出品している方を見かけるんですよね。

解説欄にはとくに注意書きもないので、知識がない人は騙されます。(ミニチュア管1本で約2万円、、誰かが買っていました、、、)

真空管のピン折れした場合も、折れ方によっては真空が抜ける可能性があるので注意しましょう。
» 参考記事:真空管の交換時期を見極める3つのこと【100本交換したマニアが語る】

精密測定された真空管を使おう

繰り返しにはなりますが、必ず「精密測定」された真空管を購入することが最重要です。

理由は下記の3つです。

  • 理由①:內部ショートが分かるから
  • 理由②:內部の特性・真空管の寿命が分かるから
  • 理由③:マッチドペアの判別が付き、選定ができるから

上記は、真空管アンプを最大限に楽しむ上で必要だと思います。

內部特性が揃っていない→左右chのバランスが合わない

Amplitrex AT1000
双三極管であれば、內部に2つの電極が存在します。
実は、2つの特性が揃っておらず、音量バランスが悪い、、なんてこともよくあります。

つまり、內部のエミッションバランス(=残りの寿命を示す値)が揃わなければ、音質は悪くなります。

この辺りに関しては、真空管試験機をもっていないと判別ができません。

なお、当ブログ(ミヤブログ)では最新のデジタルチューブテスター[Amplitrex AT1000]を導入しており、真空管の良否判定・Gm値測定を行っています。

お使いの真空管の特性を揃えたい方は、「【無料】初回1本限り:真空管測定サービス」から受け付けていますのでお気軽にご相談ください。

真空管精密測定サービスの具体例:ショート動画

具体的にどんな風に測定しているかは下記のショート動画をご覧ください。


上記のとおり、最新の「デジタルチューブテスター」と「PC」を駆使して計測を行います。
真空管のマッチングや選別・良否判定をいたします。

現行球とビンテージ管、どちらを選ぶべきか

現行球とビンテージ管、どちらを選ぶべきか
結論は、真空管の「使用目的」で変わります。

目的別で見てみましょう。

目的①:真空管アンプを自作している

真空管アンプを自作して、楽しんでいる方もいると思います。

アンプを自作するのであれば、真空管は二の次くらいがちょうどいいかと。

アウトプットトランスやオーディオ用の良質な抵抗器に予算を積むべきです。
なぜなら、真空管アンプの「音質を左右する」からです。

つまり、真空管の交換よりも「音の変化が大きい」です。そう考えると、高価なビンテージ管より、安価で入手可能な「現行生産の真空管」を選びましょう。

予算をトランスなどの部材に回せます。

目的②:既製の真空管アンプを使っている

既製品の真空管アンプを使っているのであれば、ビンテージ真空管を一度使ってみましょう。

最盛期につくられた真空管を搭載できる「喜び」は、マニア心をくすぐります。

否定的な意見もある

ビンテージ真空管を使うことに、「音のよしあしとは無関係」という意見もあります。

「高信頼感」や「軍用管」は、通常の真空管と比較して強固なつくりですが、それだけで音が良いとは限りません。

とはいえ、つくられた工場・国・技術力などで絶妙な味わいがあるのも事実。なにより、古き良き「産業資材」を現代で使えることはロマンに溢れていると思います。

まぁ、このへんは完全に好みの世界ですが、、僕は理屈抜きで、たまらなく好きです。笑

音を良くするなら「音楽環境」にも目を向けよう

音を良くするなら「音楽環境」にも目を向けよう
ビンテージ真空管の音質には、特有の美しさがあると考えています。

しかし、より確実に音質を向上させたいのであれば、こだわるべきポイントはあります。

下記をご覧ください。

音質向上をするポイント

  • その①:DACにこだわる
  • その②:リケーブル(線材)にこだわる
  • その③:電源を良質なものに変える

上記のとおり、音質を底上げするポイントは多く存在します。
真空管の交換よりも、「音質向上する可能性」があるので、まずは優先してみるのもあり。

結果的に、真空管の音色を際立たせることにもつながります。

“いい音”と感じる方を選ぼう

真空管 選び方
結論は、自分が「いい音と思える道を選ぼう」です。

真空管を交換する目的はなんですか?

もちろん、より良い音を鳴らしたいからですよね。

いろんな意見や理屈はありますが、まずは真空管を交換してみて「自分がベスト」だと思う音を探してみましょう。

これは極論ですが、聴いている本人が「いい音」と満足しているのであれば、現行球・ビンテージ真空管どちらでも構わないと僕は思います。

真空管アンプの「いい音」をともに音楽を楽しみましょう。

なお、お手持ちの真空管の寿命や特性が気になる方は「精密測定お問い合わせフォーム」から受け付けております。
1本につき、一律2,000円です。初回は「1本無料」で測定できますのでお気軽にご利用下さい。